IROIRO WORK LAB / Incident Command Room
SocialDogはSNS炎上対策に使える?料金・取得上限と最初の60分の初動手順
監視ツールは異常を見つける目であって、謝罪や反論を決める頭脳ではありません。SocialDogでできる範囲と、社内で決めるべき初動を切り分けます。

SOCIAL INCIDENT / FIRST 60 MINUTES
結論:X上の兆候収集には使える。ただし炎上対応そのものは別に設計する
SocialDogのキーワードモニターは、公開X投稿をキーワードで収集し、過去30日を対象に確認できる機能です。一方で対象はXに限られ、プランごとの取得件数、2〜3か月程度の保持、手動取得を前提とする運用上の制約があります。「見つけたら自動で解決する」ツールではありません。予約投稿停止、証拠保存、顧客事実の確認、発信承認、再開条件を社内手順として持つチームに向きます。
読者の悩みは、批判が出たことより「誰も止められない」こと
発見できない
- 正式名称だけを監視し、略称・誤字・旧商品名を拾えない
- 夜間・休日に確認担当が不在で、翌朝まで気づかない
- 同じ投稿の転載・引用を別件として数え、規模を誤認する
見つけても動けない
- 通常の予約投稿が続き、状況と無関係な販促が公開される
- スクリーンショットだけ保存し、URL・時刻・原文が残らない
- 広報、CS、法務、責任者のどこが発信を承認するか決まっていない
早期検知は入口です。炎上を小さくするのは、情報を増やす速さではなく、未確認情報を増やさず、通常運用を止め、事実確認へ渡す速さです。
メリットとデメリット
メリット
- 過去30日を探索:直前から増えた批判や誤情報の起点を探しやすい。
- 収集を一元化:担当者の個人検索より検索語と結果を共有しやすい。
- CSVで証拠化:保持期間を越える前にエクスポートし、事後検証へ使える。
- 平時にも使える:不満、要望、誤解されやすい表現を商品改善へ返せる。
デメリット・注意点
- Xのみ:Instagram、TikTok、YouTube等を横断する監視ではない。
- 取得上限:1回500件、プラン別の過去30日上限がある。
- 保持が短い:収集データは2〜3か月程度のため、必要な証拠は別保存する。
- 操作が必要:キーワード追加だけでは取得されず、基本は手動取得。自動通知は別相談。
料金・取得上限:監視頻度と必要件数から逆算する
| プラン | 月払い | 年払いの月額表示 | キーワードモニター判断 |
|---|---|---|---|
| Free | 0円 | 0円 | 対象外 機能体験用。炎上監視の本運用には不足。 |
| Personal | 1,980円 | 1,480円 | 対象外 投稿管理中心。監視目的なら上位を確認。 |
| Professional | 9,800円 | 4,980円 | 過去30日最大5,000件。小規模なX監視の入口。 |
| Business | 29,800円 | 19,800円 | 最大15,000件。複数担当・高頻度確認を想定。 |
| Enterprise | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 最大50,000件。自動取得・通知要件を個別相談。 |
料金と上限は2026年8月21日に公式料金・ヘルプで確認。1回の取得は500件、収集データの保持は2〜3か月程度と案内されています。
向いている組織
- X上の社名・商品名・担当者名を定期的に監視したい
- 担当者と承認者を分け、一次報告の様式がある
- CSV保存と時系列記録を事後レビューに使える
向いていない組織
- 全SNSを一つの契約で自動監視したい
- ツールが謝罪文・法的判断・顧客対応まで決めると期待する
- 休日当番や投稿停止権限を決める予定がない
最初の60分:反論より先に、止めて残して確かめる
投稿量、同一文面、発信者、一次情報へのリンクを確認。通常予約投稿を一時停止する権限者へ連絡する。
URL、投稿ID、本文、画像、投稿時刻、取得時刻、返信・引用の関係を保存。個人情報を不要に複製しない。
確認済み、未確認、誤情報の疑いに分ける。注文・障害・商品・従業員など所管部署へ確認する。
沈黙、調査中告知、個別案内、訂正の候補を作り、責任者・法務・CSの必要な承認を通す。
確定していない内容を断言しない。次回更新時刻と問い合わせ窓口を決め、通常投稿の再開条件を記録する。
役割を四つに分ける
| 役割 | できること | してはいけないこと | 完了条件 |
|---|---|---|---|
| 監視担当 | 検知、証拠保存、一次報告 | 個人判断で反論・削除依頼 | URL・時刻・規模・未確認点を記録 |
| 運用担当 | 予約投稿停止、アカウント保全 | 証拠を残さず投稿を消す | 停止対象と再開条件を明記 |
| 事実確認担当 | 商品、注文、障害、社内記録を照合 | 推測を確認済みとして伝える | 事実・未確認・誤り候補を分離 |
| 承認者 | 一次方針、対外文、更新時刻を決定 | 情報不足のまま断定する | 発信文・窓口・次回確認を承認 |
調査対象194社では、マーケティング・ウェブ部門がSNSを確認する企業は36.1%だった一方、何らかのルールに基づいて対応していた企業は3.1%でした。監視導入より、検知後のルール作成が遅れやすいことを示す材料です。
7日間の導入テスト
正式名称、略称・誤字、事故・不満語を別キーワードで登録する。
取得件数、ノイズ率、見逃し候補、確認時間を記録する。
予約投稿停止、証拠保存、所管確認、承認、再開までを60分で再現する。
Xの必要範囲を拾えるか、上限内か、休日当番が回るか、全SNSの追加手段が必要かを決める。
導入前によくある疑問
Q. SocialDogだけで全SNSを監視できる?
キーワードモニターの対象はXです。Instagram、TikTok、YouTube、口コミサイト、問い合わせ窓口は別経路です。媒体ごとの監視担当と一つの事故台帳を組み合わせます。
Q. キーワードを入れれば自動収集される?
公式ヘルプでは、追加だけでは収集されず「最新の投稿を取得」する手動操作が基本です。自動取得・通知が必要なら個別相談の条件と費用を確認します。
Q. 件数が増えたら炎上?
件数だけでは決めません。同一投稿の転載、一次情報の有無、影響対象、顧客事故、著名アカウントの拡散などを組み合わせます。閾値は平時データから決めます。
Q. 最初に謝罪文を出すべき?
事実が未確認なら断定を避けます。通常投稿を止め、証拠と顧客事実を確認し、必要なら「調査中・次回更新時刻・窓口」を承認して出す順番です。
出典・確認情報
- SocialDog「料金プラン」 — Free・Personal・Professional・Business・Enterpriseの料金
- SocialDog ヘルプ「キーワードモニターを使う」 — X対象、過去30日、取得件数、保持期間、手動取得
- SocialDog ヘルプ「キーワードモニターFAQ」 — 取得対象、上限、運用上の制約
- 経済産業省「企業におけるSNSリスクへの対応に関する調査」 — 企業の監視体制、対応ルール、炎上時の論点
- 経済産業省「ソーシャルメディア運用方針」 — 公式発信の位置付けと運用方針
- 個人情報保護委員会「ソーシャルメディア運用ポリシー」 — 公式発信と個人情報に関する方針
確認日:2026年8月21日。料金・機能・上限は変更されるため、申込時はリンク先の最新表示を確認してください。記事内では公式・公的資料の記載と編集部の運用提案を分けています。